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【プラスチック製】雨水貯留槽・雨水浸透槽の選び方

その他

「プラスチック製雨水貯留槽・雨水浸透槽メーカーや製品は多数あり、何を基準に選べばいいか分からない」
そのような方向けに雨水貯留槽や雨水浸透槽を選ぶポイントと注意点をご紹介致します。

プラスチック製雨水貯留槽・雨水浸透槽を選ぶなら
下記4つのポイントを全て満たすべき!

ポイント①
レベル2相当の地震を想定した強度と耐震性である製品を選ぶ

言わずもがな日本は地震大国です。
プラスチック製雨水貯留槽・雨水浸透槽は地下に設置する為、一度設置した後はなかなか
入れ替えることが難しい製品です。その為、最初に設置する時点で優れた強度と
耐震性を兼ね備えた製品を選ぶ必要があるのです。

想定すべきはレベル2相当の地震。レベル2相当の地震は構造物の耐震設計に
おいて発生する可能性がある最大級の地震動であり、
それに満足する製品であることがポイントです。

雨水貯留浸透槽レベル2の地震

 

ポイント②
空隙率(隙間の体積割合)は95%を目安とする

雨水貯留槽は施設内に雨水を貯めていくので、隙間の体積割合が大きい程、
限られたスペースで効率良く雨水を貯められるということです。
各メーカーは雨水が溜まるスペースの体積割合を「空隙率」で表記しています。
空隙率の目安は95%が業界ベンチマークの水準となるので95%を目安とすると良いでしょう。

空隙率=雨水が溜まるスペースの体積割合

イメージ図
雨水が溜まるスペースの体積割合

ポイント③
第三者機関から技術が認められていること

雨水貯留槽や雨水浸透槽は雨水流出抑制を行う大切な施設です。
雨水流出抑制は国や地方自治体でも積極的に推進しており、
雨水貯留槽を選ぶなら公的な技術認定や第三者機関から技術認定を
されている製品を選ぶ方が安心でしょう。

雨水貯留槽・雨水浸透槽の技術認定としては国土交通省の「NETIS」や
公益社団法人雨水貯留浸透技術協会の評価認定委員会(雨水貯留浸透技術に
関する学識経験者で構成される)が認定する
雨水貯留浸透技術評価認定」が代表的な技術認定です。
この2つの認定を受けた製品を選ぶべきでしょう。

技術評価認定書

 

ポイント④
検査設備を見ると雨水貯留槽メーカー選びの参考になる

プラスチック製雨水貯留槽・雨水浸透槽のメーカーを選ぶ際に参考になるのは
検査設備や試験機械が充実しているかに着目すると良いでしょう。
なぜなら例え技術認定を受けた製品であっても製造過程で一定の品質を
保持し続けることは容易ではないからです。
自社内に大型試験機を持っていたり、検査設備が充実しているということは、
そのメーカーは品質基準を厳しく設けている証拠です。
外部で試験や検査を行っているメーカーもありますが、どちらにせよ製造した製品を
定期で検査しているかが重要なのです。
雨水貯留槽・雨水浸透槽のメーカーを選ぶ際には安定した品質の製品を提供できる
検査体制が構築されているかを見極めることが大切です。

もしそのメーカーの設備を調べるのが難しければメーカーに製造現場の見学や
工場立会検査ができるかを聞いてみるのも良いでしょう。
しっかり品質管理を行っているメーカーであれば見学や立会が可能なはずです。

大型試験機検査
最後に最も大切なことは雨水貯留浸透槽施設が機能し続けることです。
その為には維持管理性が重要です。

 


 

知らないと後悔をする落とし穴!

導入後の維持管理ができる製品を選ばないと後で大変なことに…

注意

導入の際、製品の仕様や導入までのフローは確認していても導入後の
維持管理を見落としてている場合が多々あります。
プラスチック製雨水貯留槽・雨水浸透槽で注意しなくてはならない点は、
大きなゴミや土砂は設備の入口部分で取り除くことができるのですが、
粒子の小さな土砂はどうしても槽内に流れ込んでしまいます。
その土砂が原因で数年で貯留システムの機能が低下したり、最悪の場合使用できなくなって
しまうなどの可能性もあります。

貯留システム

貯留槽内にたまった土砂を清掃できること。点検孔から内部が確認できることが大切

この問題の対応はメーカーにもよりますが、
この槽内にたまる土砂を対処できる製品を選ぶことが重要です。
人が入れる点検人孔がある製品であればそこから内部の状態を確認できたり
内部を清掃できたりするので必ず導入前に維持管理が可能な製品かどうかを
確認した方が良いでしょう。

点検人孔◀︎点検人孔

点検人孔から見た内部◀︎点検人孔から見た内部

 

前述した通り雨水貯留槽・雨水浸透槽は地下に設置する為簡単には入替ができない製品です。
何十年も使用し続けることを想定すると実は維持管理がしやすい製品を選ぶことが最も大切なことです。