雨水流出抑制とは?
雨水流出抑制とは?
雨水流出抑制とは雨が降った際に雨水が河川や下水道に
一気に流れ込むことを抑制することです。
雨水流出抑制が必要となった理由
かつては雨が降った場合、降った雨の多くは土から地中に浸透しました。
長い時間をかけて地下水として河川や泉に湧き出たり、地中に浸透した雨水は木や地表面から
蒸発したりして地表面から河川に雨水が流れ込むことは抑えられていました。
自然環境ではうまい具合にそのバランスが保たれていたのです。
しかし市街化が進むと、土だった地表面はコンクリートに覆われ、雨水が地中に浸透しづらくなりました。
雨水を蒸発させる役割をしていた木々も少なくなり、雨水が地表面にあふれるようになったのです。
生活が便利になった一方で自然な水循環のバランスが崩れ、その結果多くの水害が発生してしまいました。
私たちが今できること
私たちは災害から学ばなくてはなりません。
平成26年には水循環基本法も施行され、国も動き出しました。
これ以降徐々に雨水流出抑制は進められ各自治体でも雨水流出抑制について条例を定めています。
雨水流出抑制の方法
雨水流出抑制には雨水を一時的に貯留したり地中に浸透させることができる雨水貯留浸透施設を設置します。
雨水貯留浸透施設には地表面に雨水を貯めるタイプと地下に雨水を貯める(浸透させる)タイプがあります。
●地表面に雨水を貯めるタイプ
【例】公園貯留・校庭貯留・多目的調整池・ビオトープ 等
[校庭貯留]
[ビオトープ(生き物たちの住処)としても活用される雨水調整池]
[多目的調整池]
ひと昔前はこの地表面に雨水を貯めるタイプが普及していましたが、上部利用の制約があることや
排水後の衛生面・景観が問題視されることになり、近年では地下に雨水を貯めるタイプが増加傾向です。
●地下に雨水を貯める(浸透させる)タイプ
【例】雨水貯留浸透槽・雨水マス・浸透トレンチ 等
[雨水貯留浸透槽]
[縦型雨水浸透施設]
[雨水マス]
雨水貯留浸透施設による雨水流出抑制は水害の防止となり私達の生活を守ることにつながります。
バランスが崩れた水循環の仕組みを私たちは新たな技術で正していく必要があるのです。